宮崎大学
ニュースリリース

脳内における新たな音声信号の処理方法が明らかに!~研究成果が発表されました~

2023年05月12日 掲載

脳内における新たな音声信号の処理方法が明らかに!

- 左上側頭溝におけるγオシレーションが音声の持つ時間情報の脳内表現に寄与していることを発見 -
宮崎大学医学部臨床神経科学講座精神医学分野平野羊嗣准教授、田村俊介助教らの研究グループは、音声聴取時の脳波計測を行い、左半球の上側頭溝におけるγオシレーションが、ヒトの音声が持つ時間情報の脳内表現において重要な役割を担うことを発見しました。本研究で採用した実験デザインは、統合失調症の病態理解に寄与する研究成果が得られる可能性が期待できます。また、本成果は近年話題となっている「隠れ難聴」(正常な聴力であるにも関わらず, 聴覚系の時間情報処理能力の低下が原因で, 雑音下で声が聴き取りにくくなる)の診断法開発にも繋がる知見だと考えられます。
本研究結果は 2023 年5月11日に英国オックスフォード大学出版会の科学雑誌『Cerebral Cortex』に掲載されました。

【発表のポイント】
ヒトが音声を聴取する際に、左上側頭溝におけるγオシレーションが、音声の持つ主要な時間変動成分である振幅包絡と時間微細構造の同時処理に大きく関わっていることを発見。
本研究で採用した実験デザインは、統合失調症などの精神神経疾患で見られる言語情報処理異常の神経メカニズムを調べるために有用だと考えられる。

s-sounyuzu.jpg

▽詳細はこちらから▽
・プレスリリース 2023/5/12
https://www.miyazaki-u.ac.jp/public-relations/20230512_03_press.pdf

【原論文情報】
 掲載誌:Cerebral Cortex
タイトル:Cortical representation of speech temporal information through high gamma-band activity
 著者名:Shunsuke Tamura, Yoji Hirano
  DOI:10.1093/cercor/bhad158

Get ADOBE READER

PDFファイルをご覧いただくためには、Adobe Reader(無償)が必要です。
Adobe Readerは Adobe Readerのダウンロードページよりダウンロードできます。

文字サイズ 標準 拡大


PAGE TOP

宮崎大学
MENU CLOSECLOSE