ニュースリリース
2023年09月19日 掲載
東京大学医科学研究所システムウイルス学分野の佐藤佳教授が主宰する研究コンソーシアムは、新型コロナウイルス「オミクロンBA.2.86株」の流行動態や免疫抵抗性等の特徴を明らかにしました。オミクロンBA.2.86株の実効再生産数は、現在の流行株のひとつであるオミクロンXBB.1.5株に比べておよそ1.3倍高いことを見出しました。また、オミクロンBA.2.86株は、ワクチン接種やオミクロンXBBブレイクスルー感染によって誘導される中和抗体、およびに治療用抗体医薬に対して極めて強い抵抗性を示すことが分かりました。本研究成果は2023年9月18日、英国科学雑誌「The Lancet Infectious Diseases」オンライン版で公開され、共著者として、農学部獣医学科の齊藤暁准教授と農学部獣医学科6年の田中友理さんが名を連ねています!
●2023年8月中旬、現在の主流行株であるオミクロンXBB株と系統学的に著しく異なる「オミクロンBA.2.86株」が同定され、この株が世界各地の水面下で流行していることが明らかとなった。●本研究は、オミクロンBA.2.86株の伝播力、培養細胞における感染性、液性免疫への逃避能を明らかにした。●オミクロンBA.2.86株は、ワクチン接種や自然感染により誘導される中和抗体に対して高い逃避能を有し、現在の主流株の一つであるXBB.1.5株より高い伝播力を有することが分かった。
▽詳細はこちらから▽・プレスリリース 2023/9/19 https://www.miyazaki-u.ac.jp/public-relations/20230919_02_press.pdf
【論文情報】掲載誌:The Lancet Infectious Diseases論文タイトル:Transmissibility, infectivity, and immune resistance of the SARS-CoV-2 BA.2.86 variantURL:https://doi.org/10.1016/S1473-3099(23)00575-3
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