ニュースリリース
2026年01月27日 掲載
2026年1月23日(金)、株式会社ひとしお 古川三記子(ふるかわ みきこ)氏をゲスト講師にお迎えし、2025年度(令和7年度)第6回みやざき未来研究所(テーマ:「なりたい自分に近づくための選択--公務員試験から牡蠣養殖まで」)が開催され、オンラインを含め約40名のみなさまにご参加いただきました。
名古屋市出身の古川氏は、宮崎大学で魚類の病気について研究されたのち、就職活動では地域に貢献できる仕事を志し、宮崎県庁へ入庁。水産技師として12年間、地域水産業の振興やブランド化に携わった後、退職。カキ養殖事業立ち上げの準備期間を経て株式会社ひとしおを設立し、現在は持続可能な養殖を通じて宮崎の新たな水産業づくりに取り組んでおられます。
講演では、県庁で研究・行政・普及指導の三分野を経験したことが企画力や調整力を大きく向上させた一方で、異動により担当業務を継続できない葛藤を抱え、「安定より継続を重視する価値観へ変わったことが起業の転機になった」と話されました。バスケット式養殖や三倍体マガキとの出会いが、宮崎での通年出荷の可能性を見出すきっかけになったとも述べられました。起業後は共同経営のトラブルや適応障害、台風被害など多くの困難に直面したものの、創業時に資金を十二分に確保していたことが事業継続の支えとなり、現在はイベント出店や見学受け入れなど活動の幅を広げながら、6年目を迎えていると話されました。
講演後には、「人生設計ワークショップ」を実施しました。参加者は生涯収入やライフイベントによる支出などを具体的に記入し60歳までのロードマップを作成。最終的に老後資金がどの程度残るかをシミュレーションすることで、将来の選択をより現実的に考える機会となりました。
続く質疑応答では、「軸はどう作られるのか」という問いに対し、軸は最初からあるものではなく、行動・失敗・反省・挑戦の積み重ねで育つものであると話されつつ、大学生の頃は軸が明確ではなかったものの、多様な現場を経験する中で自分の価値観が形づくられていったという実体験を共有されました。また、近年のカキ不漁に関する質問に対しては、高水温が主因であり、鍛えた小ぶりのカキが生き残ったことから、今後はそのサイズを中心に戻していく方針を示されました。
ワカツタ 小川氏によるグラレコ
古川氏の歩みは、行政経験を土台に現場で挑戦を続けてきた実践者として、地方で新たな価値を生み出す姿を示すものでした。学生に向けて語られた「軸は経験の中で育つ」「挑戦と継続が自分をつくる」という言葉は、進路を考える若者にとって意義深い内容となりました。
今後の開催が決定いたしましたら下記URLにてご案内いたします。https://www.miyazaki-u.ac.jp/kscrs/sangaku/event/miraijuku.html
ミヤダイミライ塾「みやざき未来研究所」少子高齢化や事業承継問題など、地域が抱える課題が多様化するとともに、地域において分野を超えたノウハウの共有・連携などの重要性が高まっていることを背景に、宮崎のさらなる活性化に向けて議論を深めていくことを目的としている。宮崎県や宮崎県工業会、宮崎県商工会議所連合会の後援を受けて実施するもので、学生のみならず一般の方も無料で受講できるようにしており、高校生から地域住民までが一緒になって宮崎の未来について考える講座となっている。令和6年度は計10回開催し、延べ学生160名、教職員145名、公共団体等職員145名、企業等職員135名、その他49名の計634名が参加した。毎回、対面形式とオンライン形式を併用するハイブリッド形式で実施しているため、自宅からでも視聴が可能となっている。受講料無料。
メイン講師 島中 翼氏:宮崎県宮崎市出身。2008年に宮崎市役所に入庁。バングラデシュITエンジニアと市内企業の採用マッチング事業や青島地域の遊休地再開発等、産学官連携を数多く経験。2024年4月より、宮崎の多様な連携による課題解決を推進する宮崎オープンシティ推進協議会(MOC)に出向中。
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