宮崎大学
ニュースリリース

牛伝染性リンパ腫ウイルス抵抗性マーカー遺伝子の簡易検査キットが誕生

2023年11月06日 掲載

宮崎大学産業動物防疫リサーチセンターの関口敏教授(農学部獣医学科)、野津昂亮研究員と、タカラバイオ株式会社との共同研究の成果として、牛伝染性リンパ腫ウイルス (BLV) 抵抗性マーカー遺伝子の簡易検査キットが生まれました。

牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)感染症は、家畜の慢性難治性感染症で、感染牛の生産性を下げます。近年、BLV感染症の新たな伝播制御法として、病気に強い遺伝的体質 (抵抗性)を持つ牛の活用が着目されています。しかし、抵抗性のマーカー遺伝子の検査はこれまで時間と労力を要しました。今回開発した手法により、qPCRで短時間かつ少ない労力で抵抗性のマーカー遺伝子を検出することが可能となりました。更に、本手法は純度の高いDNAを精製する必要が無いため、沢山の牛の遺伝子を効率よく検査することが可能です。

本手法は、必要試薬をオールインワンで含んだ検査キットとしてタカラバイオ株式会社より「BLV Resistant Marker Gene Detection Kit」として製品化され、2023年11月6日(月)から発売が開始されました。

【発表のポイント】
◆牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)は牛や水牛に感染して、血液のガンを引き起こすウイルス性の感染症で、監視伝染病の中で最も発生数が多い。
◆BLVに一度感染すると生涯にわたって持続感染し、治癒することはない。
◆感染牛の中には生まれつきウイルスが体内で増えにくい体質(抵抗性)の牛がいる。
◆抵抗性のマーカー遺伝子の検査はこれまで時間と労力を要した。
◆本学はタカラバイオ株式会社との共同研究により、抵抗性のマーカー遺伝子の簡易検査法を確立。
◆本手法により、短時間かつ少ない労力で抵抗性のマーカー遺伝子を検出することが可能となった。(従来の手法と比較して10時間以上短縮可能

PCR関連試薬.png

△図1:牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)抵抗性に関与するマーカー遺伝子検出用リアルタイムPCR関連試薬

▽詳細はこちらから(プレスリリース 2023/11/6
 https://www.miyazaki-u.ac.jp/public-relations/20231106_01_press.pdf

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