AdvanSentinelは下水疫学調査(ウイルス等のモニタリング)を行なっており、新型コロナウイルスの流行動態調査においてはその有用性が立証されています。そのための同社の革新的技術であるCOPMAN法(Coagulation and Proteolysis Method using Magnetic Beads for Detection of Nucleic Acids in Wastewater)による超高感度RNA検出法は、環境水からのHPAIウイルス検出において突破口となりました。2023年12月に宮崎県下の調整池でドローンにより採水され保存されていたサンプル水から、COPMAN法により鳥インフルエンザウイルス遺伝子(MおよびH5)の検出に成功しました。
2010年の宮崎県での口蹄疫発生を受けて、2011年に産業動物防疫リサーチセンター(Center for Animal Disease Control、CADIC)が宮崎大学に設置されました。本センターは日本で唯一の産業動物防疫に特化した教育研究拠点で、畜産の生産基盤の安定化に寄与することを目的とし、家畜の伝染病や越境性感染症の防疫・減災に関わる多様な研究・開発・対策立案を国内外において学際的に進めているだけでなく、教育啓蒙やグローバル人材の育成も行なっています。