宮崎大学
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留学先を宮崎にした決め手はサーフィン環境 ~ グアテマラから来た留学生 ~ サンティアゴさん

掲載日:2021年12月20日

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SANTIAGO MORALES JOSE RODOLFO(サンティアゴ) さん

宮崎大学大学院農学工学総合研究科博士後期課程1年
1993年生まれ、グアテマラ出身

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 グアテマラ出身の大学院生SANTIAGO MORALES JOSE RODOLFOさん(通称:サンティアゴさん)は、中米グアテマラの首都グアテマラシティに生まれ、大学卒業までの約23年間をグアテマラシティで過ごす。
その後、文部科学省の国費外国人留学制度(在グアテマラ日本国大使館推薦)に応募し、合格。2018年4月から宮崎大学大学院工学研究科修士課程の研究生となり、2018年10月に同研究科修士課程に入学。2021年10月からは宮崎大学大学院農学工学総合研究科博士後期課程に進学し、関戸知雄准教授の下で、焼却施設や工場のボイラーなどから出る焼却灰の有効活用に関する研究をしている。
 グアテマラの大学に通っていた頃に始めたサーフィンが趣味で、週3回以上は海に通い、県内有数のビッグウェーブポイントにも足を運び果敢にアタックしている。海だけではなく、山も楽しんでおり、ビーチクリーンや環境保護活動にも積極的に参加している。
 好きな日本食は「鶏もも焼き」、「チキン南蛮」、「お茶漬け」。特に、日南市内にある地元定食屋「びびんや」の「カツオ炙り重定食」にあるカツオのお茶漬けがお気に入り。平日は自炊をして、タコライス風のグアテマラの料理を作ることも多い。母語はスペイン語だが、英語・日本語も堪能。

Q.宮崎に来たきっかけを教えてください。

 当初は大学を卒業したらアメリカなどの先進国に行って、仕事を見つけたいと思っていましたが、大学4年生の時の指導教員が、研究を続けるように私に働きかけたことが最初のきっかけかもしれません。その先生(指導教員)は、ボリビア出身の女性で、日本国政府の奨学金をもらいながら、日本で学位を取得していました。そのようなこともあり、私に研究者としての道を継続させるために、紹介してくれたのが文部科学省の国費外国人留学制度(在グアテマラ日本国大使館推薦)でした。
 ただ、奨学金を得るためには試験があり、そんなに簡単に採用されるものではなく、ダメ元でこれまでの全ての研究成果などを含めた必要書類を提出したところ、一次審査を通過し、二次審査となる面接も通過することができました。私は本当にラッキーでした。

Q.でも、宮崎大学に誰か知り合いがいたのでしょうか。

 宮崎大学には知り合いがいないどころか、宮崎という名前を聞いたこともありませんでした。
 国費外国人留学制度(在外日本国大使館推薦)では、合格通知を受けた後、短期間のうちに自分を受け入れてくれる大学や研究機関に在籍する教員を見つけなければ来日することはできません。
 それまでは、日本の都市と言えば「TOKYO」「OSAKA」「HIROSHIMA」「NAGASAKI」くらいしか聞いたことなかったので、まずはそのような都市にある大学で、自分の研究分野に近い研究者がいないか探していました。
 しかし、私はそれまで首都のグアテマラシティで生活してきたこともあり、せっかく日本で生活するのであれば、自然豊かな地方都市で、できるだけ地元の日本人と触れ合いながら生活したいと考えるようになりました。東京や大阪のような大都市はいつでも旅行でいけますし、外国人もたくさんいますからね。
 そういうわけで、地方都市で自分の研究分野に近い研究者を探していましたが、同時に、サーフィン環境に恵まれた大学を探していて大使館職員に相談したところ、宮崎大学に留学した経験のある職員から宮崎大学を薦められ、すぐに宮崎大学にコンタクトをとり、幸運にも受け入れてもらうことになりました。
 インターネットでも色々と検索していたのですが、自分に合う研究環境とサーフィン環境を兼ね備えた大学を見つけることができなかっただけに、大使館職員に宮崎大学で学位を取得した職員がいたことは本当にラッキーでした。言うまでもなく、留学先を宮崎にした決め手はサーフィン環境でした。

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写真:サンティアゴさん(宮崎県内のリーフブレイクポイントにて)

Q.研究内容を教えてください。

 日本では、ごみの処理として焼却が主流ですが、燃え残りである焼却灰が発生します。多くの焼却灰は埋立地に廃棄されていますが、埋立地は限られていますし、その処分のコストは企業や自治体にとって大きな負担となっているので、道路を作る材料などインフラ整備の資材として安全に再利用できないか研究しています。
 過去の研究では、さまざまな焼却灰の有効利用が可能であるという結果が出ているにもかかわらず、なかなか有効利用が進んでいません。有効利用を妨げている一つの大きな理由は、焼却灰には少量ではあっても環境汚染を引き起こす可能性のある有害物質が含まれていることです。私はこれまでに、ある工場から発生した焼却灰の安全性について、化学的な実験により安全性を検証してきました。博士課程では、さらに長期間でも環境の中で安全に建設資材として利用可能かどうかを、コンピューターによるプログラムを用いて予測する研究をメインに取り組んでいます。
 ごみの焼却は主に先進国で実施されている処理方法ですが、将来は世界の多くの国で用いられる技術になると思います。現在実施している研究が、焼却灰の安全なリサイクルの実現のためのツールとなるように頑張っています。

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写真:研究の様子

■サンテティアゴさんの修士論文テーマ:
 Mineral speciation and leaching behaviors in recycled roadbed material using solidified boiler fly ash
 (ボイラー焼却灰固化物を利用した道路路盤材の鉱物種と溶出特性)

Q.日本に来て一番驚いたことは何ですか?

 やはり安全面です。日本で初めて電車に乗ったときに、7歳くらいの子どもが一人で電車に乗ってきたときは驚きました。また、若い女性が夜でも一人で歩いていることも驚きました。
 私が生まれ育った首都のグアテマラシティは、残念なことに強盗事件などが日本と比べて非常に多く、安全な都市とは言えません。若い女性が夜間に一人で歩くことなんてありません。

Q.宮崎の印象は?

 留学先として宮崎大学を選んだことはとても良かったと思います。
 指導教員の関戸先生は、とても優しく丁寧に指導してくれますし、私のやりたい研究を強く後押ししてくれます。地元の日本人もとても優しくしてくれます。
 家賃や物価も安くて、贅沢をしなければ月々の奨学金で十分生活することができます。首都圏の大学であっても、宮崎大学であっても、受給できる奨学金は同じだから、宮崎大学の方が普通に考えてお得ですよね。
 また、サーフィンできるビーチまで車で10分の環境にある大学なんて世界中探してもそう多くはないと思います。しかも、2019年にはサーフィンの世界大会が開催されたビーチ(木崎浜)まで車で10分ですから恵まれすぎています。日南海岸には、ビッグウェーブポイントが点在していて、とてもバラエティーに富んだ波が押し寄せます。私が知る限り、日本にある大学の中では、最もサーフィン環境に恵まれている大学です。土日や平日の早朝以外でも、研究に行き詰まったときは、日中にサーフィンしてリフレッシュすることもあります。宮崎大学だからできることで、この環境があるからこそ、良い研究につなげることができています。
 宮崎は海以外にも見どころが沢山です。これまでに県内各地の山を巡りましたが、特に、えびの高原付近(霧島錦江湾国立公園)の大浪池(おおなみのいけ)の絶景はお気に入りスポットの一つです。

20211220_santhiago_04.jpg写真:韓国岳から望む大浪池(2021年撮影)

■ 指導教員(関戸知雄准教授)から見たサンティアゴさん

 彼の研究は、世界でも廃棄物の分野ではほとんど使われていない手法で廃棄物焼却灰の安全性を評価する手法を開発するという内容で、チャレンジの大きいテーマです。毎日のように実験装置から試料水を採取して分析したり、新しいプログラムを勉強したりと、大変な研究生活なはずです。ですが、むしろそのチャレンジを楽しんでいるタフさがあると感じています。毎日研究室に来て真面目に研究に取り組んでいます。
 私の研究室には学部や修士学生が約10人在籍していますが、唯一の博士課程の学生であるサンティアゴさんは、外国人留学生でありながらも、研究室のとりまとめ役を担ってくれていて、私の業務負担を軽減してくれています。
 研究はすぐに結果が出るものではなく、根比べみたいな側面があり、体力と忍耐力が必要とされるケースが多々あります。そのような体力や忍耐力は、大学の研究や勉強だけではなかなか培うことができなくて、趣味や興味のあること(遊び)にも本気で取り組む姿勢が必要だと思っています。サンティアゴさんは大学生活のONとOFFをしっかりと切り替えながら研究に取り組んでいるので、新しいアイディアを出したり、根気や集中力が求められる研究者としての重要な資質を持っていると感じています。将来は、国際的な廃棄物問題を解決する研究者として活躍してくれることを期待しています。

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写真:指導教員である関戸知雄准教授(2021年撮影)

■研究者データベース(関戸知雄准教授)https://srhumdb.miyazaki-u.ac.jp/html/92_ja.html



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写真:2019年にサーフィンの世界大会であるISAワールドサーフィンゲームズが木崎浜で開催された時の様子。全国各地から宮崎県の良質な波を求めて、サーファーが移住してくるが、その中でも木崎浜は、年間を通してコンスタントな波に恵まれ、空港からのアクセスも良いことから全国的にも知名度の高いビーチ。


グアテマラ基礎情報(在グアテマラ日本国大使館ホームページより一部抜粋)

1.独立 1821年9月15日(グアテマラ総督府の統治下にあった他の中米諸国と共にスペインから独立)
2.面積 108,889平方キロメートル
3.人口 人口 1,618万人(2015年国立統計院)
4.首都 グアテマラ・シティ(Ciudad de Guatemala)
5.人種 先住民38.8% 非先住民61.2%(2014年国立統計院)
6.言語 スペイン語(公用語)その他に20以上のマヤ語あり。  
7.宗教 カトリック、プロテスタント、マヤ等


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