2024.02.29
電気電子システムプログラム
未利用熱エネルギー活用に向けた高効率熱電変換材料の開発
電気電子システムプログラム|永岡 章
プロフィール
学歴・経歴
- 学位取得大学 宮崎大学 博士(工学)
受賞歴
- 第23回野口賞奨励賞, (2023. 12)
- 木城町一般功労者表彰, (2023. 10)
- 第16回日本熱電学会優秀論文賞, (2023. 9)
- 第29回コニカミノルタ画像科学奨励賞,(2023. 3)
- CGCT Young Scientist Award (8th Asian Conference on Crystal Growth and Crystal Technology: CGCT-8), (2021. 3)
- 2020年度高柳健次郎財団研究奨励賞, (2021. 1)
- 第46回応用物理学会講演奨励賞, (2019. 9)
- 第16回日本熱電学会学術講演会優秀講演賞, (2019. 9)
- 第16回「次世代の太陽光発電システム」シンポジウムイノベイティブPV賞, (2019. 7)
- 第32回安藤博記念学術奨励賞, (2019. 6)
留学・海外経験
- 2015年~2017年 日本学術振興会海外特別研究員(ユタ大学)
メディア出演
- 宮崎日日新聞 「発電装置開発で野口賞奨励賞」2023年12月5日
- 宮崎日日新聞 「木城町でゼロカーボンフェスティバル」2023年11月25日
- 宮崎日日新聞 「放射線検出器の材料開発」2023年4月8日
未利用熱エネルギーの実態
国際的な取組である2050年カーボンニュートラル実現のためには、日本だけでも原子力発電所数十基分のエネルギーに相当する身の回りの未利用熱の利用促進が必要不可欠である。排熱(温度差)を直接電気へ変換する熱電材料には大きな期待が集まっている。我々は、独自の材料開発技術から熱電発電の社会実装へ向けて高効率で環境調和した熱電材料の開発を行っている。
世界最高効率の環境調和型熱電変換材料の開発
近年、材料開発においてトップデータはアメリカや中国から報告されており、ものづくりにおいて日本の復権が求められている。我々は高品質なCu2ZnSnS4(CZTS)単結晶を独自に開発し、環境調和した材料において世界最高の熱電性能指数を達成してる。今後も宮崎から世界へ研究成果を発信していく。
災害時における非常用電源としての熱電発電
近昨今、日本においていつ自然災害に巻き込まれるか分からない不安な状況である。災害時において食料や水も大事だが、同時に家族の安否や現状といった最新の情報も大事である。そこで災害時においてもお湯さえあればスマートフォンが充電できる熱電デバイスを開発しており、非常用電源として社会へ貢献を目指している。
学生へ一言
宮崎大学はいわゆる地方大学ですが、再生可能エネルギー分野においてここでなければ作れない、出せない成果を世界に発信し、実績を積み上げてきました。人生は運命的な巡りあわせの連続であり、それは必然であると思っています。このメッセージを読んでいるあなたと将来的にはご縁があることを楽しみにしています。