宮崎大学
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宮崎ライフの始まりは運命のくじ引きから  ~コロナ禍に光をあて続けたDaisyGirls部長~ 菊地 未紗(きくち みさ)さん

2023年2月15日掲載

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菊地 未紗(きくち みさ)さん(2023年度卒業)

工学部 環境応用化学科

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2001年5月生まれ。佐賀県出身。3人姉妹の次女。
佐賀清和高等学校卒業後、宮崎大学工学部環境応用化学科に入学
中学校では茶道部、高校では家庭部に所属。高校時代は家の近くの馬術クラブにも在籍しており、宮崎大学入学後に馬術部への入部も検討したが、新しいことにチャレンジしたいと一念発起し、チアダンス部「DaisyGirls」に入部。
3年次には部長として15人のメンバーを引っ張り、数多くの公演をこなし、2022年12月25日に宮崎市民文化ホールで行われたラストステージをもって引退。
好きな動物はうさぎ。実家でロップイヤーの「める」を飼っており、毎日実家から送られてくる「める」の写真に癒されている。
理由はよくわからないが、既に解散しているグループが好きで、1990年代のビジュアル系バンドにはまっている。

運任せに決めた宮崎大学受験

実は、当初の第一志望の大学は関東にある国立大学で、宮崎大学に進学することなんてこれっぽっちも考えていませんでした(笑)。

しかし、センター試験で思うように力を出すことができず、志望校変更を余儀なくされました。「浪人覚悟で第一志望校を受験すべきか」、「志望校を変えるべきか」迷いましたが、ちょうど私が受験をした年は、センター試験が最後の年で、翌年から大学入学共通テストに変わる節目の年でした。大学入学共通テストに変わると、思考力を重視するため、試験内容の傾向も変化すると言われていました。

そのため、来年に向けて一から対策を立てて大学入学共通テストの勉強をすることだけは避けたかったので、第一志望校への受験を諦めることにしました。そして、化学が勉強できる大学を全国すべて洗い出し、自分に合う大学はどこなのか考えましたが、当初の目標を失った私にはどこがいいのか全くわかりません。そして、「こうなったら運に身を任せてしまえ!」と、担任の先生と母親との三者面談の時に予備校が実施する合否判定で「合格圏内」とされた大学をリストアップして"くじ"で選ぶことにしました。

確か、リストアップされた大学は30大学程度でした。紙に候補の大学名を書いて、自分が目隠しをしている間に紙を動かしてもらい、そのまま指差しで決めました。すると、人差し指の先にあったのが宮崎大学だったんです()!これはまさに運命だったのでしょう!

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△ 写真は宮崎大学受験を決めたときのイメージです。

ステイホームが叫ばれる状況での大学進学

高校3年時の20201月に日本国内で初めての新型コロナウイルス感染者が確認され、卒業間際の2月末に、当時の安倍首相から日本国内の公立学校に休校要請が出され、色んな状況が一変するなかで高校を卒業することになりました。

期待と不安のなかで、4月に宮崎に引っ越しはしてきたものの、入学式もありませんでした。4月はとりあえず自宅待機の指示の連絡のみがあったので、毎日朝から晩までアニメを見るだけの日々を過ごしており、大学に入学したという実感がないまま「おうち時間」を満喫していました()

GWが終わってようやく講義が始まりましたが、対面での講義も行われず、自宅でオンライン講義を受ける日々が続きました。

寂しさはもちろんありましたが、初めての一人暮らしを満喫する!ということも宮崎に来る時に決めていたので、以前から見ようと思っていた名探偵コナンを一気に見たり、料理をしたり、落ち着いた頃には自動車学校に通ったりと、私なりにオンライン講義の期間を楽しんで過ごすことができていましたね。
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△ 「おうち時間」に癒しの時間を与えてくれた実家のめるくん



Daisy Girlsとの出会い

コロナ前は、4月中旬頃に新歓祭(新入生歓迎会)などが実施され、新入生は新歓祭に参加した後にサークルや部活動などに入ることが多いのですが、その年はもちろん対面式での新歓祭もありませんでした。高校の頃に馬術を少しやっていたのですが、馬のお世話が大変なことを痛感していたこともあり、この際やったことのないサークルに入ってみたいと漠然と思っていました。

入学の時に配付された資料の中に、学生自治会が発行している「春一番」という部活・サークルを紹介する冊子が入っていて、そこでチアダンス部「Daisy Girls」と出会いました。「なんて可愛いんだろう!」「コロナによる行動制限などで困ることも多いけど、せっかく宮崎に来たんだから何かに一生懸命取り組んで、何かをやり遂げたい!」小学校時代に習っていた新体操が活かせることなどもあって、思いつきそのままにオンラインで開催された新歓に参加し、そのまま入部することにしました。

今思うと、この時も大学を決めたときと同じように、勢いだけで決めてしまった感じですね(笑)。しかし、入部はしたものの、出演する予定のイベントのほとんどが中止となりました。また、活動自粛期間と重なったこともあり、思うような活動はできていませんでした。オンラインでの活動をせざるを得ない時期もあり、先輩たちから送られてきた動画を見ながら、自宅でダンス練習や基礎練習をすることは、タイムラグなどもありとても大変でした。

でも、入学したばかりの4月の1か月間は誰とも会えない日々が続いていたので、オンラインでも人と会えることが嬉しくて週に2回の部活の時間が待ち遠しかったことが懐かしいです。

20230215_hito_04.jpg△ 医学部メンバーとの練習はオンラインで行うことが多かった(2020年夏)

京セラドーム大阪の大舞台へ

Daisy Girlsの一員としての初舞台は、入部してから約5か月後の10月にやってきました。プロサッカーチームであるテゲバジャーロ宮崎の公式戦で、やっと人前でダンスを披露できる喜びと、デビュー戦がJリーグの公式戦であるというプレッシャーの両方がありましたが、ダンスが終わったときは感無量でした。

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アイビースタジアム(生目の杜運動公園)での初舞台

その後は、新型コロナウイルスによる行動制限が徐々に緩和されるなかで、様々な機会でダンスを披露させてもらえることになり、Daisy Girlsとの出会いが私のキャンパスライフを豊かにしてくれました。そのなかでも思い出に残っていることは、202211月3日に京セラドーム大阪で行われた第47回社会人野球日本選手権において、宮崎梅田学園のチアリーダーとして応援させてもらったことですね。

社会人野球日本選手権は、大手企業が代表に選ばれることが多く、企業を挙げて応援団が押し寄せ、チアリーダーなどによる応援も見どころの一つとなっています。宮崎梅田学園は、九州地区予選を勝ち上がり、全国への出場権を獲得しましたが、試合まであまり日にちがない中で、チアダンスグループを探していることを知りました。

そこで、私が副社長さんに「ぜひやってみたい!」と直談判をしたんです。当初は、現地の京都にある大学にお願いする予定だったようですが、私の思いに共感してくださり、また、地元宮崎の大学生が会場で応援してくれることを喜んでくれてDaisy Girlsの京セラドーム行きが決まりました。



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△ 前列中央が菊地さん



あっという間の2時間

コロナ禍で移動制限がある中、大阪へ行けるかどうかも分からないまま練習をした時期もありました。また、清花祭(大学祭)の公演準備の時期とも重なっていたため、毎日必死にハードな練習に取り組んでいました。さらに、当日は立命館大学吹奏楽部の音楽に合わせて応援をすることが決まっていたため、立命館大学吹奏楽部が演奏できる曲の中から演目が決まり、新しく10曲以上のダンスを自分たちで新しく考えて作り上げる必要があり、本当に大変な日々でした。

立命館大学との練習は本番までオンラインで行われ、当日はぶっつけ本番でとても不安でしたが、立命館大学の方がリードしてくださり、とても楽しい時間を過ごすことができました。試合は残念ながら負けてしまいましたが、およそ2時間の京セラドームでの舞台は、あまりにも楽しすぎて、あっという間に過ぎていきました。

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△ 試合終了後、立命館大学の応援団や梅田学園の関係者の方と一緒に

ビジネスプランコンテストにも出場

大学に入学して、Daisy Girlsと出会い、チアダンスに挑戦したことはお話ししましたが、実はもう一つ挑戦したことがあります。

それは、宮崎・学生ビジネスプランコンテスト(通称ビジコン)に参加したことです。2年生の前期で学士力発展科目にある「マーケティング入門」を選択しました。初めての講義では、担当の土屋有准教授のことを「こんな大学の先生もいるんだなぁ」としか思っていませんでしたが、講義を聴いているうちに、土屋先生の魅力的な人柄と面白くてわかりやすい話に引かれていきました。

そして、その年にビジコンに挑戦してみようと思い立ちました。とは言っても、同じ学科の友達と特にテーマ等は決めずに「事前の合宿やセミナーに参加しながら決めればいいや~」という軽い気持ちでした。またしても勢いそのままに挑戦してみることにしました。

残念ながら決勝には進めませんでしたが、ビジコンに参加したことで、土屋先生はもちろん様々な起業家の方との出会い、沢山のことを得ることができました。3年生では学生のスタッフリーダーとしてビジコンに関わり、決勝プレゼンテーションのポスター作成を担当しました。より多くの人にビジコンに興味を持ってほしい、見に来て欲しいという想いでポスターのイメージを検討し、これまでのポスターのイメージを刷新した私の案を採用していただき、形になったときは達成感を感じることができました。ビジコンというものに携わることで、これまでの視野が広がり、将来的には自分も好きな仕事を極めて起業してみたいと思うようになりました。

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2022年度ビジネスプランコンテストチラシ(PDF:1.24 MB )

次のステップへ

将来は化粧品開発に携わりたいとぼんやり思っていたのですが、化粧品業界について色々と調べていくうちに介護美容というものに出会いました。介護美容とは、家や施設などから外に出る機会がない方向けに行うものです。

私もおばあちゃんになってもオシャレは楽しみたいと思うだろうし、年配の方向けに特化した成分が入っている化粧品などを開発して、年配の方の生きる活力につながるようなものを生み出していけたらいいなと考えています。

宮崎大学での学生生活もあと1年となりました。残りの1年はこれから研究室に配属されるので、「大学院に行けばいいのに~!」と周囲から言われるくらい研究に没頭したいです。

卒業後は、Capa+/キャパタスのインターンシップで出会ったSUNAO製薬さんへの就職を予定しています。SUNAO製薬さんでは、ひとつの製品に対して、開発・製造・販売の一連の流れすべてに携わることができます。

通常は新卒の採用はしていないそうなのですが、インターンシップでここだ!と直感で感じたことと、私が一人暮らしを始めた時から愛用していた「九州ドライベジ®」を販売している会社さんということもあり勝手に縁を感じ、ここでも勢いそのままにSUNAO製薬さんの社長さんをはじめ、社員の皆さんに「ここで働きたいです!」と猛アピールを行い、全力でお仕事に取り組ませていただきました。その思いが通じて、まずはアルバイトという形で雇用いただき、その後即戦力として認めてもらえ、ようやく入社の内々定をいただくことができました。

たまたま来た宮崎でしたがこうしてDaisy Girlsという最高の一生の仲間や、ステキな会社に巡り合うことができてやっぱり私は宮崎大学に来る運命だったんだと思います。これからも自分の直感や勢いを大事にして自分の夢へまっすぐに突き進んでいきたいと思います。

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△ 宮崎大学から車で15分の青島で

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△ 環境応用化学科の担任、白上努教授と

受験生へのメッセージ

私は深く考えずに宮崎大学へ来た上に、コロナ禍で制限の多い学生生活を送ってきました。しかし、高校時代からは思い描くことの出来なかった素晴らしい経験や一生の宝といえる仲間に出会うことが出来ました。大学に来て思うことは、たとえ自分でコントロールできない外的要因があったとしても、自分次第でいくらでも人生を充実させることが出来るし、大学はその与えられた機会を最大化させることが出来る場所です。宮崎大学は大いに自分を表現できる居心地の良い大学であり、私は今、心の針が振れているのを感じながら、充実した学生生活を過ごしています。

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宮崎大学学生自治会 Twitter(@miyazaki_jiti
宮崎大学DaisyGirls Twitter(@Daisy_miyazaki)  Instagram(miyazaki_daisygirls

▼チアダンス部「Daisy Girls」が3年生ラストステージを開催
 https://www.miyazaki-u.ac.jp/newsrelease/notice-info/11119042000daisy-girls.html
▼チアダンス部「Daisy Girls」が京セラドーム大阪で躍動
 https://www.miyazaki-u.ac.jp/newsrelease/topics-info/daisy-girls.html
▼宮崎大学マガジン36号(2021年)(Daisy Girls特集)
 https://www.miyazaki-u.ac.jp/public-relations/2020vol36.pdf


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