工学部の教育理念・教育目的・教育目標
工学部の教育理念
科学技術に関する知的財産を継承・発展させるとともに、市民生活及び産業の発展を担う優秀な人材を育成することによって、社会の発展と人類の福祉に貢献することを基本理念とする。
工学部の教育目的
21世紀の工学技術者は、専門知識を身につけるだけでなく、 技術者としての倫理観を持つ必要があることなど、幅広い能力が必要とされている。 また、その能力も国際的に通用するものでなければならない。 さらに、我々を取り巻く環境の様々な問題や高度情報化社会への対応など、従来の技術だけでは対処できない課題が次々に発生してきている。
このような背景のもとで、本学部では十分な基礎学力と幅広い応用力を身につけ、 課題探求能力と創造性を持ち、優れたコミュニケーション能力をそなえ、 自主的・総合的に的確な判断ができる人間性豊かな専門技術者・研究者の養成を目指す。
工学部の教育目標
教養教育の目標
教養教育は、幅広く、深く、教養豊かな人間性形成を図り、 専門教育で学ぶことと合わせて広い視野から物事を考え、 判断する基礎的な素養を身につける教育を行う。
- 幅広く、かつ豊かな教養を持つ人間の育成を図る教養教育プログラムを充実する。
- 人類の幸福・福祉とは何かについて考え、社会人としての基本的モラルを形成できる教育を行う。
- 身近な環境問題や全地球規模での環境課題を考え、適切に判断する能力を育成する。
- 日本語および外国語によるコミュニケーション能力を育成する。
- 情報化社会で不可欠なコンピュータやネットワークを利用できる能力を育成する。
- 自然科学系教養科目とも連携し、専門科目の理解に必要な自然科学系基礎学力を育成する。
専門教育の目標
必要な基礎及び専門知識と実践能力を身につけた自立した工学技術者を養成できる専門教育プログラムを構築し、かつ、そのプログラムの点検評価及び改善体制を整える。次のような知識及び能力の育成を各学科の専門教育の中で実現する。
- 専門分野に深い興味を持ち、自学自習による自発的な学習能力を育成する。
- 自然科学や専門領域に対する基礎知識を身につけ、その知識を基にグローバルな視点から多面的に物事を考える能力を育成する。
- 工学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、工学技術者として必要な倫理・規範や責任を判断できる能力を育成する。
- 身につけた専門知識を課題の発見や探求に利用し、さらに課題解決へ応用できるデザイン能力を育成する。
- 日本語による論理的な記述、口頭発表及び討論ができ、かつ基礎的な工学英語を使ったコミュニケーション能力を育成する。
- 学部は専門基礎の教育を重視し、大学院において高度な専門性と、専攻・分野を越えた幅広い教育を行う。
- 学生の知識や能力の向上を厳正に評価し、教員による適切な学習指導と 教育内容の改善により基本的な専門知識と課題解決の能力を身につけた人材を養成する。
工学部工学科のアドミッション・ポリシー
1.求める学生像
工学部では、宮崎県唯一の工学系学部として、「宮崎に根ざし世界に目を向けた工学部」を目標に、人間性が豊かで、コミュニケーション能力が高く、確実な基礎学力と幅広い応用能力を身に付け、21世紀の高度な科学技術分野や最先端技術分野で活躍できるような、問題発見・解決能力を備えた創造性豊かな技術者の育成を目指しています。そこで、以下に示す 「入学後の学修に必要な能力・適性」を多面的かつ総合的な評価手法によって選考し、受け入れます。
- 工学技術者を目指し、地域社会や国際社会の発展に貢献する意欲がある人(主体性)
- 自ら考え,主体的に学修する目的意識を有する人(主体性)
- 大学での学習の効果を高め、充実した学生生活を送るために必要な協調性及びコミュニケーションの基本的なスキルを身に付けた人(協働性、表現力)
- 工学における多様な分野にも興味を持ち、創造性豊かな技術力と問題発見・解決能力を身に付けて社会に貢献する意欲のある人(学問への関心、思考力)
- 工学専門分野を修得できる基礎学力を有する人(知識・理解、思考力)
2.入学者選抜の基本方針
選抜区分 |
目的と概要 |
---|---|
一般選抜 |
入学の機会を広く保障するために、大学受験資格を有する全ての者を対象とし、「前期日程」と「後期日程」の選抜区分により、入学者を選考します。 |
学校推薦型選抜 総合型選抜<一般枠> |
一般選抜では評価が難しい多様な能力や資質を有し、意欲的でかつ本学部への志望動機が明確な入学希望者を対象とし、入学者を選考します。 |
総合型選抜<私費外国人留学生枠> |
外国人留学生に対する入学の機会を保障するために、私費外国人留学生を対象とし、入学者を選考します。 |
3.選抜方法について(求める能力や適性等の評価方法とその比重(◎:特に大きい比重、〇:大きい比重))
求める能力や適性等 |
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知識・技能 |
思考力 |
主体性 |
|||
選抜方法 |
前期日程・後期日程 |
共通テスト |
◎ |
〇 |
|
個別学力検査 |
〇 |
◎ |
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主体性評価 |
◎ |
||||
総合型選抜<一般枠> |
筆記試験 |
◎ |
|||
小論文 |
◎ |
〇 |
|||
面接 |
○ |
〇 |
◎ |
||
提出書類 |
〇 |
〇 |
◎ |
||
学校推薦型選抜 |
筆記試験 |
◎ |
|||
小論文 |
◎ |
〇 |
|||
面接 |
○ |
〇 |
◎ |
||
提出書類 |
〇 |
〇 |
◎ |
4.入学までに身に付けてほしいこと
高校で履修した科目に関する基礎学力について十分な深達度を得ていることが望まれる。さらに、大学での学習の効果を高め、充実した学生生活を送るために必要な対人スキルを身につけておくことが望まれる。
工学部工学科のカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施の方針)
宮崎大学工学部工学科では、ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)に掲げる資質・能力を備えた人材を養成するため、以下の方針に基づいて教育課程を編成・実施します。
【教育課程の編成】
- 学生の修得すべき学修成果を重視し、教養教育と専門教育の区分にとらわれず、体系的な学士教育課程を編成します。
- 基本的な学習能力の獲得のため、すべての学生が履修する基礎教育カリキュラムとして、導入科目(大学教育入門セミナー、情報・数量スキル、外国語コミュニケーション)、課題発見科目(専門教育入門セミナー、環境と生命、現代社会の課題)と学士力発展科目を設置します。
- 専門的な方法論と知識を体系的に学ぶために、プログラム・課程専門科目を設置します。
- 地域を志向した教育・研究・地域貢献を推進するため、学士課程に地域の理解と課題解決に取り組む科目を設置します。
- 工学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、工学技術者として必要な倫理・規範や責任を判断できる能力を養成する科目を設置します。
- 専門分野に深い興味を持ち、自学自習による自発的な学習能力を養成する科目を設置します。
- 日本語による論理的な記述、口頭発表及び討論ができ、かつ基礎的な工学英語を使ったコミュニケーション能力を養成する科目を設置します。
- 身につけた専門知識を課題の発見や探求に利用し、更に課題解決へ応用できるデザイン能力を養成する科目を設置します。
- 自然科学やデータサイエンス、並びに専門領域に対する基礎知識を身につけた人材を育成し、グローバルな視点から多面的に物事を考える能力を養成する科目を設置します。
【教育内容・方法】
- 各授業科目について、到達目標、授業計画、成績評価基準・方法、事前・事後の学習の指示、ディプロマ・ポリシーとの関連を明記し、周知します。
- 基礎教育カリキュラムの導入科目、課題発見科目において、アクティブ・ラーニングを取り入れた教育方法を実施し、初年次から学生が自ら学修計画を立て主体的な学びを実践できるようにします。
- 専門教育において、協調性、自己表現能力、主体的に考える力、知識・理論と実践を融合し問題解決に応用する力を養うために、講義、演習、実験、実習などの授業形態に加えて、多様な教育方法を取り入れて指導を行います。
- 学士課程教育において、地域の理解を深める題材を取り入れ、地域の課題解決を実践できるようにします。
【学修成果の評価】
- 学修目標の達成水準を明らかにするために、成績評価基準・方法を策定・公表します。
- 個々の授業科目においては、成績評価基準・方法に基づき、定量的又は定性的な根拠により厳格な評価を行います。
- 学修成果を把握するために、教育活動、学修履歴、及び学生の成長実感・満足度に係わる情報を適切に収集・分析します。
- ディプロマ・ポリシーに基づく学生の学修過程を重視し、在学中の学修成果の全体を評価します。
- GPA 制度を導入し、客観的で透明性の高い成績評価を行います。
- 学生が学修目標の達成状況をエビデンスを持って説明できるよう学修成果の可視化を行います。
工学部工学科のディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与に関する方針)
宮崎大学工学部工学科では、以下の素養を身に付けるとともに、所定の期間在籍し、基準となる単位を修得した学生に、卒業を認定し、学位(学士号)を授与します。
- 工学技術者としての高い意識を持ち、人類の文化、社会、自然、及び専攻する学問分野における知識を理解し、社会の発展のために積極的に関与できる。
- 自ら学修計画を立て、主体的な学びを実践できる。
- 相手の伝えたいことを的確に理解し、有効な方法で自己を表現できる。
- 課題を発見し、情報や知識を複眼的、論理的に分析して、その課題を解決できる。
- 人類の文化、社会、自然、地域及び専攻する学問分野における知識を理解し、身に付けた技能(実践力)を活用できる。